
日本フードサービス協会が11月25日発表した2014年10月の外食産業の売上高は、前年同月比1.2%のマイナスとなった。5ヶ月連続で前年比から減少した。調査対象は212社、3万2.038店舗。
【全体概況】
10月は、前半に2つの台風が相次いで上陸し、特に休祝日の客足に影響して客数は前年比95.8%にとどまり、全体売上は前年比98.8%と5カ月連続のマイナスとなった。しかし各社はキャンペーンや季節限定フェア等で客単価の向上に努め、売上の下げ幅は縮小傾向にある。
【ファーストフードの麺類は9.1%の大幅プラス】
対象事業者数24社(店舗数3031店)が登録するファーストフードの麺類部門は8ヶ月連続の増加。9.1%増の大幅プラスとなった。
【売上げ】対前年比109.1%【店舗数】102.4%【客数】106.9%【単価】102.1%
<業態別概況>
【ファーストフード業態】
•全体売上は95.9%と前年を下回った。
•洋風は、台風の影響が大きく、全体の売上は前年を下回り、88.3%となった。
•和風は、セットメニューや販促キャンペーン等により客単価が上昇、売上は105.7%となった。
麺類は、新メニューやメディアへの露出効果等で客数が増加し、売上は109.1%。
一方、持ち帰り米飯・回転寿司は、店舗数・客数が減少し、売上は96.2%となった。その他は、「カレー」が牽引して堅調に推移した。
【ファミリーレストラン業態】
•台風の影響で一部客足は落ちたが、季節フェア等により堅調な客単価に支えられ、全体の売上は102.9%と前年を上回った。
•全ての業種で売上は前年を上回り、中でも焼き肉は客数増、客単価増で売上は109.7%と好調を維持した。
【パブ・居酒屋業態】
•居酒屋の店舗数減少で全体の客数は98.2%となり、全体売上は97.8%と前年を下回った。
•ただしパブ・ビヤホールは、ハロウィーンのキャンペーン等が好調で、売上は104.3%と前年を上回った。
【ディナーレストラン業態】
•荒天が客足にブレーキをかけたが、客単価は堅調で、売上は100.4%と前年を上回った。
【喫茶業態】
•季節限定キャンペーンや商品リニューアル等により客単価が上昇、売上は100.4%となった。
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