2013年5月の外食産業売上げ 3.3%増

日本フードサービス協会が25日発表した5月の外食産業の売上高は、前年比3.3%の増加で2か月ぶりのプラスとなった。1人当たりの消費額「単価」の下落にも歯止めがかかりつつあり、売上高の増加幅も昨年9月以来8か月ぶりの大幅増となった。13カ月ぶりに全6業態がプラスだった。
【ファーストフードの麺類は9.6%の増加、客単価は減少】
ファーストフード大手が展開する麺類は以前堅調。売上げ数、店舗数、及び客数は増加しているが、客単価は減少している。 売上げ 対前年比109.6%、店舗数112.2%、客数111.0%、単価98.8%
【全体概況】
5月は、全国的に上旬の気温は平年以下、下旬は平年以上と、この季節としては寒暖差の大きい地域が多かったが、北日本と沖縄・奄美を除きおおむね晴れの日が多く、GWや母の日以後も客足は好調で全体客数は103.0%となった。すべての業態で客数が前年を上回ったのは13ヵ月ぶりで、全体売上も103.3%と2ヵ月ぶりにプラスに転じた。
<業態別概況>
【ファーストフード業態】
• 全体売上は104.1%とこの1年で最高の伸びを示し、全業種で売上高は前年を上回った。洋風は、各社のメニュー戦略が奏功し、客数は下がったものの客単価が2.8ポイント上がり、売上高は101.4%となった。
• 和風は、客単価が下がったものの、客数が115.1%と前月に引き続き大幅に増加、売上高は109.8%となった。麺類は、新規出店効果などで売上は引き続き好調に推移。持ち帰り米飯・回転寿司も客数が増加、売上高は前年より2.1ポイント上昇した。その他は、月間の日照時間が多かったこともありアイスクリームが好調、売上高は109.1%と大きく伸びた。
【ファミリーレストラン業態】
• 全体売上高は103.1%と3月(104.7%)に次いで好調に推移、全業種で売上高は前年を上回った。洋風は、キャンペーンやフェア商品等、単価が高めのメニューが好調で客単価、客数ともに前年を上回り、売上は101.1%と堅調に推移した。和風はメディア露出など、中華は出店効果などもあり、前年を上回る売上となった。焼き肉は、近場のレジャーとしての需要が高まり、売上高は113.9%と引き続き好調に推移した。
【パブ・居酒屋業態】
• 全体売上高は99.9%とわずかに前年を下回ったが、客数は100.6%と13ヵ月ぶりに前年を上回った。パブ・ビヤホールは、前月に続き繁華街での集客が好調で、売上高は104.7%と好調に推移。一方、居酒屋は、回復傾向にあるものの、客数、客単価ともに前年を下回り、売上高は98.6%であった。
【ディナーレストラン業態】
• 引き続き客足が好調で、売上高は103.1%と7カ月連続して前年を上回っている。
【喫茶業態】
• 全国的に晴れの日が多く、下旬の気温上昇もあり、アイスドリンクなど季節商品が好調で、客単価・客数ともに前年を上回り、売上高は102.0%と堅調に推移した。
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