外食産業の2012年3月度売上状況は対前年比13.1増。震災起因減少月との比較で大幅増

2012年4月25日、日本フードサービス協会は、協会会員会社を対象とした外食産業の市場動向調査における2012年3月度の調査結果を発表した。それによると全体の売上高は前年同月比13.1%増、客数は同10.7%増、客単価は同2.2%増と、前年同月を大幅に上回った。休、祝日が1日多かったことに加え、前年同月が震災の影響で大きく値を減らしていたことへの反動から、主に客数の前年同月比が増え、これが売上をプラスに押し上げている
【麺類が好調】
麺類のファストフード業態は積極的な店舗展開(前年比109.1%)と客数増(前年比117.1%)に支えられ売上高119.0%と大幅に伸びている。客単価は前年比101.6%。
■ファーストフード業態
FF業態の売上高は110.1%。業種別では、洋風が積極的な新メニューの投入やキャンペーンの展開を行ったものの悪天候がマイナスに作用し、売上の伸びは107.8%に留まった。和風もクーポンや値引きによる客単価の低下と、主力である週末の雨天が響き、売上高は105.8%となった。一方、麺類は積極的な店舗展開と客数増に支えられ売上高119.0%、持ち帰り米飯・回転寿司は大震災時の休業や時間短縮の影響の反動により全体の客数は15%以上伸び、売上高も116.9%と好調であった。
■ファミリーレストラン業態
業態全体の売上高は113.2%と好調。総じて昨年の震災の反動で上向き基調だが、店舗によっては客単価が下がり売上が伸びなかったところもある。また焼き肉は、販促キャンペーン等により好調を取り戻した店舗がある一方、低迷から抜けきれない店舗では販促の模索を続けている。
■パブ・居酒屋業態
業態全体では客数120.0%、客単価103.0%、売上高123.6%と大きく数値を伸ばした。昨年より一転し、歓送迎会等の宴会需要が増えたことが大きい。特にパブ・ビアホールは売上高147.9%、客数136.2%と悪天候を吹きとばすような好結果を得た。
■ディナーレストラン業態
パブ・居酒屋業態と同様、天候に左右されない宴会需要が回復し、メディア露出とあいまって客数と客単価がそれぞれ125.5%、105.4%となり、売上高は132.3%と大幅の伸びを示した。
■喫茶業態
週日がメインの業態なので土・日の雨天はさほど影響せず、客数109.4%、客単価102.0%となり、売上高は111.6%と2ケタ台の伸びを確保した。
詳細は http://www.jfnet.or.jp/data/m/data_c_m2012_03_1.html
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