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厳寒の中、玄そばの寒晒し 日本各地で仕込み最盛期。

21日に大寒を向かえ、日本各地では玄そばの寒晒しが始められている。厳寒この時期、清流に蕎麦の実を浸して引き上げた後、寒風にさらし自然乾燥させて風味を引き出す「寒ざらしそば」作り。古くは江戸時代の蕎麦の最高位に位置づけられる名産品であり将軍家にも夏の「土用そば」用に「暑中寒晒蕎麦」として献上されていた。

1月14日には長野県茅野市内の蕎麦店主、生産農家等でつくる「そば産業推進会議」らでつくる「そば産業推進会議」が市内3カ所で地元産の蕎麦の実約900キロを冷たい清流に浸し「寒ざらしそば」の仕込みを始めた。「そば産業推進会議」では6年前から「寒ざらしそば」手がけており、ブランド化をはかっている。

また、20日には栃木県のそばどころで知られる出流地区の出流山満願寺で出流町のそば店でつくる出流観光会が、第4回寒ざらしそば祭りを開き、蕎麦の実約300キロを満願寺不動の滝の滝つぼに浸した。祭りの来場者には事前に仕込んだ寒ざらしそばを手打蕎麦に仕立て提供した。

22日には福島県の「そばの里」として知られる喜多方市山都町で「寒晒(かんざら)しそば」の寒中浸し作業がアッタ坂の清水で行われ、小分けに袋詰めした約1400キロの蕎麦の実を冷水に浸した。冷水に晒された蕎麦は2月5日に引き上げられる。

寒中浸し作業は毎年、喜多方市山都町の一ノ戸川で行われていたが、今年は放射線の不安解消を目的に、山都そばの発祥とされるアッタ坂の清水で開催した。実行委は、アッタ坂の清水の水質検査を実施、放射線は検出されなかった。
今回仕込まれる「寒晒しそば」は3月24、25の両日、同市の山都体育館で開かれる「山都寒晒しそばまつり」で提供される。

また同じ東北の山形県でも24日に山形市内のそば店経営者らで作る山形麺類食堂協同組合の組合員らが水温1度の沢水に入って蕎麦の実(大蔵村産の最上早生)3トン250袋山形市上宝沢の不動沢に浸した。

その他岐阜県高山市などでも荘川そば振興組合の組合員らが、庄川支流にある魚帰りの滝で行われ、谷水に約200キロの蕎麦の実を浸した。荘川そば振興組合では2009年から蕎麦の寒ざらしを行っている。


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