
最後の愉しみ蕎麦湯を味わう
以前に取材したのは7年前だった。 そのときと比べて、西村さんの蕎麦に対する情熱は何ら変わっていないように感じた。 むしろ強くなっているのかもしれない。 日々蕎麦と向き合うことによって得た自信が垣間見られる。
さて、この店では蕎麦を食べ終わった後にもう一つ、お楽しみが待っている。 蕎麦湯だ。 とろとろとした、ポタージュ系の蕎麦湯がたっぷりとピッチャーのような器に入って供される。 熱々をそばつゆに足してそばつゆの味を再確認しながら飲み、次に蕎麦湯だけを飲んで蕎麦の旨みを最後まで味わう。 この余韻のようなひとときが心に沁み入る。
「日和のよいときに半日コースのお散歩で、帝釈天の帰りにでも来てもらいたいですね」
寅さんが歩いた江戸川土手から矢切の渡し、帝釈天、そして「日曜庵」へ。 都心からすぐの街で命の洗濯をするために、また柴又に足を運びたくなる。
(2010年10月取材)
<お店情報>
店名 | : | 日曜庵 (にちようあん) |
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住所 | : | 東京都葛飾区柴又7-13-2 |
TEL | : | 03-5668-0084 |
営業時間 | : | 11:30~18:00 (売り切れ終い) |
定休日 | : | 月曜~木曜 (営業は金・土・日・祝日のみ) |
アクセス | : | 京成金町線 「柴又」 駅より徒歩約5分 (駐車場なし) |
メニュー | : | せいろ950円、田舎せいろ1000円、粗挽きせいろ1200円、鴨汁せいろ1900円、そばがき1200円、 なごり雪(ざる豆腐)650円、鴨焼き1200円、日本酒900円~、 開運ひやおろし1250円 |