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円 Yen

パリに11年、人気の定着した手打ち蕎麦店「円 Yen」

パリにある手打ち蕎麦 円 Yen

「円 Yen」 (クリックで拡大)

パリの中心地、サン・ジェルマン・デ・プレにお店を構える「円 Yen」。オープンから11年、お客さんの7割がフランス人というパリジャンにもすっかり人気の定着した手打ち蕎麦店です。出汁の香りが立ちこめる店内は、元々ブラッスリーだった場所を改築、白壁に木造りのモダンで落着いた雰囲気。サービススタッフは、白シャツに黒ネクタイ、黒いエプロンで清潔感があり、日本からの旅行者や地元の人にも愛される丁寧なサービスを大切にしています。

パリで蕎麦打ちが見れる打ち場

パリで蕎麦打ちが見れる打ち場

会社の海外事業の一環としてお店の立ち上げから携わってきた店長の櫻井さん、それまでは、服飾関係の担当をされていました。「元々食べることが好きでしたし、海外で働くことに興味がったので、希望してきました」戸惑うことなく、パリでの食の仕事にチャレンジ。本物の味を学ぶため、1998年から1年間、当時山梨にあった「翁」の高橋邦弘さんに師事、手打ち蕎麦の修行をしました。

こだわりの手打ち蕎麦は、北海道産のそば粉を使用した二八そば。昼と夜の開店前、店頭にあるガラス張りの空間でそば打ちが始まります。見事な職人技を見られるのは、パリではここだけ、表を通る地元の方も思わず足を止めてしばらく眺めていきます。

人気の定番は、天せいろ19.5ユーロ。 野菜の種類が豊富なフランス、スイートコーンなど日本とは少し違う季節の野菜を使った天ぷらとこしのあるしっかりとした手打ち蕎麦は、ツルツルとのどに入っていき、日本で食べる蕎麦そのもの。パリでこんなおいしい蕎麦が食べられることに驚きます。 せいろのお代わりが、2枚目以降7ユーロなのが嬉しい。店長さんおすすめは、ブルターニュ産の牡蠣を使ったあたたかい蕎麦。熱を通してもプルプルで実の大きい牡蠣、磯の香りたっぷりの大満足の蕎麦です。

ブルターニュ産の牡蠣を使った蕎麦

ブルターニュ産の牡蠣を使った蕎麦

円の魅力は、手打ち蕎麦に加え、旬の新鮮な食材を使ったメニューにあります。厨房を仕切るのは、東京吉兆で修行を積んだ料理長の長屋さん。イタリアで研修をした際にパリに立ち寄り、美しい街並や食材の豊富さに触れ、6年前に渡仏。「冷たいものは、冷たく。温かいものは、温かく。基本である温度を大切にしています。」フランスは、日本に比べ、肉の部位が豊富なので、リードヴォー(子牛の胸腺)や牛のフィレ、鴨を取入れているのも特徴です。

おすすめの前菜の盛り合せは、リヨン産鴨のロース、ブルターニュから直送したアワビを使った、蒸しアワビの肝だれ、ウニと豆腐の土佐ジュレなど産地厳選の食材を使用。その他、胡麻豆腐やほうれん草のおひたしなど、日本の調味料を使った日本料理を十分に楽しめる品揃えです。こだわりの貝殻や升の器も、料理を美しく彩ります。



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