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きしめん 尾張屋

小麦、塩、水だけで作る平打ち麺 「きしめん」

愛知県の代表的な麺と知られてはいるものの、馴染みがない方も多いのでは? あまたの飲食店が集う東京都内でも、「そば」も「うどん」も出していない 「きしめん専門店」 となるとほんのごくわずかです。

きしめん 尾張屋

きしめん 尾張屋 (クリックで拡大)

飯田橋駅前に店を構えるこちら、「きしめん 尾張屋」は、昭和39年に開店した数少ないきしめん専門店の一軒です。興味深いのは、実はこちら、江戸そばの伝統を守るそばの老舗「神田 尾張屋本店」が手がけていること。さっそく中へお邪魔してみましょう~!

三代目 田中秀樹さん

三代目 田中秀樹さん

出迎えてくださったのは、社長の田中秀樹さん。 大正12年創業の「神田 尾張屋本店」の3代目です。

「まあ、まずは食べてみてよ。 話はそれから」 生粋の江戸っ子らしいチャキチャキとした口調で、取材陣にきしめんをふるまってくれます。 まずは、ジャン! 冷たい麺をつけ汁で食す、もり。

薄く伸した麺は、ツルツルとした舌ざわり。キュッと締まっていて、ツツーッとのど越しがよく、しっかりした弾力があります! 一部のうどんに見られるような、もったりとした感じがまるでありません。 つけ汁は、本枯節の鰹節と関東醤油を使った江戸そばのようなキリッとしまった味わいで、シャキッと食べられます。


田中社長いわく、「きしめんは本場よりやや細めにしてるんですよ。 江戸前のそばが細切りのようにね。その分、のどごしもいいでしょう」。 それにしても、ほかにも秘訣があるのでは……? 「うちの麺は、“竿にかけて干す工程”をいれてるんですよ」 と田中社長。 なんでも麺を竿にかけて一晩干して寝かせることで、独特の食感が生まれるのだそう。 夏なら20時間ほど、冬はそれ以上の時間をかけ、30年以上の経験のある職人の判断で頃合を見極めています。

もり

もり 550円


続いて、華やかな香りの花がつお、味の染みたお揚げをトッピングした温かいきしめんが登場! 風味が豊かなでコクのある名古屋の生醤油を使っています。 生醤油を使うため、朝とった味と夕刻に出す味では変わるので、手間を惜しまず、1日2回つゆは作る本場名古屋でもやっているお店はすくないこだわりようです。

玉子とじには、同じく名古屋から取り寄せた白醤油を使い、ほんのり甘味のあるやさしい味わいに。 田中社長考案のかしわせいろは、鶏の旨味を引き出したつゆの美味しさに加えて、ボリュームも大満足なのもうれしい!



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