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HOME > お知らせ一覧 > 【蕎麦前】-日本酒の日 10月1日-2014

「お蕎麦の前のちょっと一杯」 10月1日は【日本酒の日】

日本特有の製法で造られる「日本酒」「清酒」。昔からお蕎麦屋さんでは、【蕎麦前】とか【蕎麦屋酒】といわれて、日本酒とお蕎麦の関係は切っては切れない関係です。
昼下がりのお蕎麦屋さんでお蕎麦の前に【肴とお酒】で「ちょっと一杯」なんて、まさしく【大人の楽しみ】そのものです。
「酒を飲まぬくらいなら蕎麦屋なんぞへ入るな」とは、かの池波正太郎氏の口癖だったとか。


【酒造元旦】
1965年(昭和40年)以前の日本酒年度は「10月1日から」と定められていたこともあり、蔵元ではこの日を「酒造元旦」として祝っていました。1978年(昭和53年)以来、業界(日本酒造組合中央会)では、10月1日を「日本酒の日」に制定しました。

また10月は干支でいうと10番目の「酉」にあたる月。甕の形からできた象形文字である「酉」は「酒」にも用いられています。これらの由来から10月は醸造とは極めて深い関係の月であることがわかります。そこで10月1日を「日本酒の日」として決定したようです。

古来、農耕民族の日本では、10月はその年に収穫した農作物を貯蔵・加工する時期でした。
春には穀物の種を蒔き、夏の終りから秋にかけて農作物の収穫を行い、秋口には収穫をした農作物をいろいろな貯蔵・加工を行って冬に備えました。そのため10月1日は「日本酒の日」だけでなく「醤油の日」ともされています。

日本酒酒造りにおいては、10月は米の収穫期であると同時に、蔵人たちが半年ぶりに蔵に入り酒造りの準備をする「秋洗い」の季節です。


【秋あがり】
秋に美味しくなるお酒は「秋あがりのお酒」とも呼ばれます。秋の季節限定酒〈ひやおろし〉も、味のりしてますます美味しさを増します。


【ひやおろし】
その昔、冬にしぼられた新酒は、劣化しないよう春先に火入れ(加熱殺菌)した上で大桶に貯蔵し、ひと夏を超して外気と貯蔵庫の中の音戸が同じくらいになった頃、2度目の加熱殺菌をしない「冷や」のまま、大桶から樽に「卸(おろ)して」出荷したことから、このお酒は「冷卸(ひやおろし)」と呼ばれ、秋の酒として珍重されてきました。

暑い夏の間をひんやりとした蔵で眠ってすごして熟成を深め、秋の到来とともに目覚める〈ひやおろし〉。旨みが増して、まろみを帯びて、もっともバランスのよい状態に変わります。

穏やかで落ち着いた香りや滑らかな口あたり、濃密なとろみが魅力のお酒です。旨みののった秋の味覚とも、相性のよい美味しさです。


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