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病害などで供給不足 冷凍エビ価格高騰

【インドネシア産ブラックタイガー産地価格は過去最高値を更新】

インドネシア産ブラックタイガーの産地価格はここ1ヶ月半で2割超上昇し、一部で1キロ25ドル(無頭殻付き、1匹25グラムサイズ)をつけ、1998年に付けた過去最高値を超えた。それに伴い国内卸値は1.8キロ3,600~4000円弱と2~3割上昇している。これは前年同期に比べ8~9割高い価格となる。

高騰の主な要因は養殖エビの主流である「バナメイ」の供給不足にある。世界最大の輸出国タイやベトナムにあるエビの養殖場では、昨年秋ごろから、「早期死亡症候群」(EMS = Early Mortality Syndrome)というエビの消化器官を破壊するバクテリアがもたらす病害がひろがっていて深刻になっている。


この影響で年間50万トンあったタイでの生産量が、今年は半分にまで落ち込むとみられていて、タイ産バナメイ(無頭殻付き、1匹13グラムサイズ)の国内卸値は1.8キロ2200~2400円。前年同期のほぼ2倍で過去最高値をつけている。
また6~7月にかけて今度は世界最大の生産国である中国で病害が発生。被害規模は世界のバナメイの生産量の1割前後に達するとみられている。また天候不順でも生産が減少していて、最大の消費国でもある中国が自給自足できなくなってきている。
さらには、需要期のクリスマスシーズンを控えて米国や中国が、東南アジアからの買い付けを始めていて品薄状態が続いている。


【国内需要の9割を占める輸入冷凍エビ】
エビの日本国内需要ピークは90年代前半の約30万トンで、その後減少傾向にあったが、ここ数年は25~26万トンで安定している。また国内市場の90%を輸入冷凍エビが占めており、自給率は10%と低くなっている。


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