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各社値上げの動き 【かつお節】相場の上昇

そば・うどんの出汁には欠かせない原料「かつお節」。現在、削り節の主原料であるカツオ相場の高騰が止まらない。そのため、かつお節問屋各社で相次いで値上げの動きがみられる。

かつお節の原料のカツオの価格が上昇し続けている。指標となる世界最大の水揚げ地であるタイのバンコク価格は2012年6月中旬現在、過去最高レベルの高値、前年同月比3割高のトン当たり2000ドル前後で推移していて下がる気配は見られない。そのため国内相場も連動して上昇を続けている。


【カツオ価格高騰の背景】

バンコク価格上昇の要因は、世界的な需要構造の変化と不漁によるもの。
世界的な健康志向やマグロの漁獲制限などによって、欧州、新興国でのツナ缶需要が毎年大幅に増加。原料のカツオ価格も上昇している。統計によると、世界のツナ缶消費量は過去10年で2倍以上に増加している。特に中近東にかぎると3倍と言われている。

また国内の主産地である焼津・枕崎・山川漁港の平均単価は漁業不振もあり、昨秋から上がり続け、単月でみると前年比、倍増近くまでせまっている。


ここ1.2年の間、大手を除きかつお節問屋各社はかつお相場の高騰を価格に転嫁せずにきたが、高騰時期が長続きしているため、各社在庫の減少にともない、新規仕入れに関して製品価格に転嫁せざる負えない状況にまできている。


【品質は落とせない】

特に同じかつお節問屋の中でも品質の良いかつお節が求められる「そば・うどん店」を顧客に多く持つかつお節問屋では、「低ランクの原料(鰹節)を使えば値上げ幅の縮小も可能だが、品質を落としてまで値上げ幅の縮小する事をお望みのお客様は少ない。
原料(鰹節)と品質保持のための包材の品質は一切落とさずに、原料の値上がり分だけを価格に反映せざる負えない状況になってきている。しかしながら今後も、積極的に近海物や一本釣の鰹から作った削り節原料を仕入れ、「真っ当な」削り節を製造し安定提供していくのが我々の役目。」と苦しい心境を語る。


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