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HOME > お知らせ一覧 > 2013年 雛祭り【雛そば】-赤・白・緑の三色蕎麦-

雛祭りは【雛蕎麦】で 3月3日-赤・白・緑の三色蕎麦-

【雛人形を飾り附け】
2月18日より節気では雨水(うすい)に入ります。雨水とは温かさに空から降るものが雪が雨にかわり、雪や氷がとけ始める頃といわれています。それゆえ、この時節から寒さも峠を越え、やわらぎ始めるとされています。
この雨水(雨水)の日には雛人形を飾り附けると良縁に恵まれるとも言われています。


【雛そば】赤・白・緑の三色蕎麦で・・
3月3日の雛祭り(桃の節句)の日には、菱餅と白酒・甘酒、桃の花をお供えし、蛤のお吸い物、ちらし寿司を頂くというのが一般的ですが、江戸では、お蕎麦を供える習慣がありました。桃の節句 「雛祭り」 の3月3日に 「お雛様にお供えする節句蕎麦」 として、あるいは、3月4日の雛納めの日にそばを供えてから雛壇を崩し、雛人形に一年の別れを言って、みんなでそばを食べて雛飾りの道具を元の箱にしまう 「雛そば」 という、しきたりがありました。
地方によっては、菱餅のかわりに蕎麦をお供えするという風習もあったようです。


当時、変り蕎麦は節句蕎麦として供えられた蕎麦で、庶民にとってはハレの時に頂く、特別なものでした。
というのも江戸の昔には、変わり蕎麦や素になるさらしな蕎麦は本来 「御前そば・御膳そば」 として御武家様の御用を担う特別な蕎麦粉だったからです。

このように庶民には中々手の届かない大変に贅沢な粉であった 「御前粉・御膳粉・さらしな粉」 に様々な材料を用いて、色彩豊かな変わり蕎麦を作り出して、年に何度か特別な時に、供されるお蕎麦は、蕎麦の文化の中でも「華のある」のおそばであったとも言えます。

雛そばとしては、一般的には、菱餅の色彩に従い、白、赤 (桃色)、緑の三色の蕎麦が供えられます。白は更科蕎麦、赤は 「御前粉・御膳粉・さらしな粉」 に「桜の花」「紅花」「海老」を練りこんだ蕎麦、緑は同様に 「御前粉・御膳粉・さらしな粉」 に「よもぎ」や「抹茶」を練りこんだ蕎麦などが一般的なようです。

江戸文化が爛熟して、雛飾りや雛祭りが華美になるにしたがって、色彩が増え、五色の蕎麦、白「さらしな」・赤「えび」・緑「よもぎ」・黒「のり」・黄「たまご」が備えられたという伝えもあります。


【昔のお蕎麦屋さんでは】
式亭三馬が芝増上寺門前の蕎麦屋諷詠庵のために書いた報状(宣伝チラシ)の文句に「杉著日本紀のむかしより、今もかわらぬ内裏雛、人形天皇のそなへものに定めて、後段に蕎麦切りとは、外郎売りのせりふにもしられたり」とあり雛の節句に雛そばがもてはやされたことがわかるとある。