そば・うどん業界.comへのお問い合わせ 出展・広告掲載について メールマガジンについて
HOME > お知らせ一覧 > 家族亭にTOB(株式公開買い付け) 

家族亭にTOB(株式公開買い付け) 阪急阪神百貨店を傘下に持つエイチ・ツー・オー(H2O)リテイリング

阪急阪神百貨店を傘下に持つエイチ・ツー・オー(H2O)リテイリング(8242)は11日、関西や首都圏でそば・うどん店を展開する家族亭(9931)に対し、子会社化を視野に株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表した。これにより、H2Oは外食業に本格参入する。

家族亭の取締役会は、TOBに対し賛同する意見を表明している。同社の筆頭株主である独立系投資ファンドも同日、保有する約57%の株式を応募する契約をH2Oと結んでおり、家族亭はH2Oの子会社になる見通し。

H2O傘下の百貨店やスーパーでは、少子高齢化で食材や総菜などの「中食」の売上高が長期的には減少するとみられ、外食分野への本格参入で経営基盤の強化を図る。家族亭の店舗網を活用して総菜の販路を拡大するほか、仕入、製造、物流などのインフラの共通化による調達コスト、流通コストの削減により経営効率化の推進を図ることができる等の具体的な提携効果が期待できるとしている。

一方、6月末時点で、そばを中心とした「家族亭」やうどん店の「得得」など222店舗をチェーン展開する家族亭は、H2Oグループのポイントカードの利用を可能とすることで、店舗へ集客することが期待でき、新規顧客の獲得と売上の向上につながると判断したとのこと。また販売促進、接客技術、品質管理など百貨店ノウハウの共有による店舗運営の精度向上を目指す。

買い付け期間は12日から9月8日まで。1株当たりの価格は750円。買い付け予定株数の上限、下限は設定していない。取得額は最大約52億円となる。家族亭のジャスダック上場は維持し、H2Oから役員を派遣する方針。