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欧州で小麦生産 数十年ぶりの作況悪化の可能性 干ばつの影響

ブルームバーグ及びロイター発の情報によると、欧州で小麦生産量が数十年ぶりの作況悪化との可能性が出てきた。

世界の約20%を占める欧州の小麦の産地である英国やフランス、ドイツが少なくとも過去35年で最も乾燥した生育環境となっている。

フランスの穀物調査会社アグリテルの18日発表によると、フランスで3カ月にわたり続いている干ばつの影響で、同国の今年の小麦生産は前年から11.5%減の3170万トンになる予想。

またフランス環境省の発表でも、同国の小麦生産の8割を占める北部では、4月末時点の土壌水分が過去50年で最も少なく、小麦生産が「危険な領域」に入っているとの見解がでた。

今週に入り、パリ市場の小麦相場は2月以来の高値に達している。

昨シーズンにはロシアでの干ばつやカナダでの洪水での影響で穀物に被害が出た。その結果、小麦相場は1年間で57%上昇した。今年の収穫高が当初の予想を下回れば相場はさらに上昇する可能性がある。

今シーズンは中国で干ばつが発生しているほか、米国では一部の地域で乾燥した天候、他の地域では降雨量が過剰となっていて、米農務省は世界の在庫が2年連続で減少すると予想している。

今年に限ったことではないが、ここ数年、世界的な異常気象による影響で、小麦の値段は大きく左右されている。
また、年々、新興国での需要も伸びており、めん業界では原料高の厳しい環境となりそうだ。